Shizka

北北西に進路を取れのShizkaのネタバレレビュー・内容・結末

北北西に進路を取れ(1959年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます

わけもなく使われている設定が困惑させる。

まず冒頭の豪邸、本人がニューヨークにいるのに使うなんてないだろう。

まったく知りもしない人を連れてくるのも無理がある。せめて顔くらい知ってて捕まえるべきでは? 

CIAは民間人に協力を仰ぎすぎ。あんたたち隠密行動に民間人を巻き込むのかよ。ちょっと考えれば子供だってわかりそうなものだが。

ケリーグラントは出会って5秒で惚れさせる、いきなり合体とか、それどうなの。どんだけなの。

広野まで呼び出して飛行機で攻撃? なぜ? なぜなのよ!? 車通りがかりにバキュンとやればいいじゃん! 

しかしなんといっても大統領のモニュメントである。あんなところに行く意味あるのか。あんなところに別荘建てられるわけないだろ。あんなところで追いかけっこしなくてもよくない? 

高所のヒッチコック節を炸裂させたいのは分かったけど、無理がありすぎる。リベートでももらっているんか。

最初の、間違えられて誘拐されたまでは良かったんだ。そこから「おお!これからどうやって無実を証明していくんだ?」と興味をそそられる。展開にハァ?ハァ?としながらもそそられていく。

たしかに盛り上げ方はすごいよ、ヒッチコックだよ。でもお芝居感が、、、作り込みました感が、、、当時の特殊効果のチープさが、、、めちゃくちゃな展開が、、、こういうところが現代人の「昔の映画なんてどうせよぉ」と言わせている原因なのだと思う。

昔話題になったにはそれなりの理由があるもんだ。だから名作の看板を提げているのだが、中には時代を超えられない、メッキが剥がれてしまう作品がある。

ハァ?と思う展開、まったく不要な見せ場、俳優のプロモーションシーン、アホなスポンサーの宣伝、なんだか書いててミッション・インポッシブル:ゴーストプロトコル思い出した。

そうだよ!ミッション・インポッシブルシリーズだってどれも良作ではないんだよ! どうか2050年の人たち、ゴーストプロトコルがアホだからって、ローグ・ネイションも「どうせ同じだろ、見なくていいや」なんて偏見を持たないであげて!
Shizka

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