何とも救いのない話だが、目が離せない。
これがあのヴィヴィアン リーとは。
かつては美しく繊細だったものが、壊れていく様をこれでもかと見せつける。
マーロン ブランド はブランチを踏みにじる現実という役ながら、野性味溢れる魅力で思わず見とれてしまう。嫌な役なのに、魅了される。
南部の女が男によって不幸になっていく物語は2作目だ。
「雨のニューオリンズ」もそうだった。
あの作品も廃線になり、廃業した下宿屋が描かれ、この作品も近代化の波に乗れず落ちぶれる南部の令嬢を描いている。
戯曲はもっと過激だそうだが、このくらいの表現が個人的にはちょうど良かった。