試写にて。
カップルでも、ひとりぼっちでも、クリスマスにぜひ観て欲しい観終わった後ほっこりする映画。
最愛の妻を亡くして孤独に生きる中年男オーヴェ(59歳)。
孤独に耐えられなくなった彼は、自宅の天井にロープをかけ、何度も自殺を試みますが、、、近所に越してきたパルヴァネ一家の騒がしさに、生真面目なオーヴェは自殺どころではなくなって、、、
というお話。
会社からは解雇され、生きる意味を失った男という意味では、
昨年の『おみおくりの作法』にも似ていますし、
近所の家族(子供)によって、偏屈おじいちゃんが変わってくる映画といえば、クリント・イーストウッドの『グラン・トリノ』にも似ています。
ちょっと変わったおじいちゃんという意味では、『ヴィンセントが教えてくれたこと』にも。(ネコもでてきますよね)
おじいちゃん映画大好きなので、今回の映画もはまりました。
というか、ネコとおじいちゃんの組み合わせは最強です笑
オーヴェというおじいちゃん。規律に厳しくて几帳面で頑固で全然好きになれません。その性格ははじめから最後まで変わらないのですが、物語の間に彼の人生が回想されることで、見方が変わってきます。
このドラマ部分が丁寧に描かれるので、共感できますし、とてもロマンチックな恋物語です。過去を知ることで最終的におじいちゃんが好きになってきます。
スウェーデンの街の風景や、スウェーデンのインテリアの数々も素敵(DIYが得意なおじいちゃんなので、DIY好きにもおすすめ)
そして、高齢化による「孤独死」という社会問題のひとつの解決策も提示しているような社会的な背景をもテーマにした映画という点でも優れた映画だと思います。
そして何より、ネコですね。可愛い!モフモフです。
”幸せな”と”ひとりぼっち”相反する言葉ですが、それがうまく成立するお話でした。
孤独の苦しみに耐えられないのは、きっとそれ以上に愛された経験があるから。
人生のうちで最も愛していたひとがいるから、彼の最後はきっと幸せな人生を送ったのだと思います。
悲しいお話でも難しい話でもありません。オーヴェというおじいちゃんの愛のあるお話。おすすめです。