いちごみるく

幸せなひとりぼっちのいちごみるくのネタバレレビュー・内容・結末

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

偏屈で気難しく、怒りっぽいおじいさんが、妻の死の悲しみを抱えながら生きている。
妻のところに行くよ、と何度も自殺を試みるが、うまい具合に邪魔が入る。
それが、隣人や妻の教え子、などから助けを求められたり。飛び込み自殺しようとした時には、先に線路に落ちてしまった人を逆に助ける始末。線路に残り、電車の前に立つも、またも人に助けられ、ギリギリのところで生を選んだ。
自分らしさを全うしようとして振る舞うぶっきらぼうさや、真面目なところ、物を直さずにいられない性分、間違ったことができない性分などが、逆に人々には正直に映って、次第に会う人々にとても好かれ、信頼されていく。
本人も、最初は本意ではなかったが、次第に心打ち解けて行く。
妻と過ごした若い日の思いでの回想シーンが美しく映し出され、
在りし日の幸せ、に想いを馳せる。妻と幸せに過ごした時間が、キラキラしていて、なんか胸が締め付けられて、涙が止まらなかった。
持病に心肥大を抱え、最後はベッドの上で安らかに息を引き取り、(ちょーいい死に方)書いてあった遺書の通りに式を挙げてもらう。
本当に親しかった人だけ呼んでほしい、と遺書には書かれていたが、式にはたくさんの人が集まっていた。
たくさん涙が溢れた映画だった。