爆裂BOX

アウトポストの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

アウトポスト(1995年製作の映画)
3.5
人里離れた荒地の地下に広がる旧核施設では極秘裏にウィルス実験が行われていた。ある日、事故によって脳死状態になった仲間を救う為研究員達は自己再生作用のあるウィルスを投与するが…というストーリー。
ウェス・クレイヴン監督が製作総指揮を務めるSFパニック・ホラーです。
ウィルス投与によって怪物と化した男が閉鎖された研究施設内で次々と研究員を襲っていきますが、この施設が電子レンジ使っただけで電力が落ちたり、職員の給料が未払いだったりと一応政府の施設とは思えないポンコツっぷり。核廃棄物っぽいドラム缶も放置されてたりするし。元研究員の手形のデータがまだ残っていて自由に出入り出来るなどセキュリティもガバガバだし。
本作の怪物となる男は見た目マッチョな長髪の男という感じで、終盤髪が抜けて頭がちょっと肥大化したりしますが、最後までそんなに怪物めいた姿にはなりませんでした。脳を食う為に口の中からトゲのついた触手出す所は気持ち悪くて良かったですね。元々自殺しようとしてて実験によって死ねない身体になってしまうという結構可哀想な設定もあります。
ダクトを使って施設内を移動する怪物を研究員達が熱感知装置を使って追い掛ける所や閉塞空間でのサバイバルなど「エイリアン」っぽいですね。並行してキャンプに出掛けようとして連絡を受けた元職員のランス・ヘンリクセン演じるジムと子供たちが研究所に向うまでが描かれますが、こちらはちょっとダラッとしてたかな。研究所内での研究員達のサバイバルは悪くないだけにこの時折挟まれるジムたちの様子でちょいちょい緊迫感にストップ掛かってたのは勿体ないかも。
ランス・ヘンリクセンは渋カッコイイですが、すぐ怪物に攫われて活躍は全然しなかったな。女研究員ジョアンのリプリーみたいなタフウーマンぶりは良かったです。娘役の子はホットパンツ姿が中々良かったかな。長男役でジョヴァンニ・リビシも出演していました。娘の彼氏のマークはバカっぽいけどいい奴なだけに旅に同行してとばっちり喰らって可哀想。死んだ後娘があんま悲しんでなさそうだからなおさら不憫。
登場人物がダッシュで逃げるすぐ後ろを怪物もダッシュで追い掛けてくる所はちょっと怖い。超人兵士開発する為のウィルスなだけに施設脱出した後もバンやセスナ迄しつこく追い掛けてくるしつこさやどんな攻撃喰らっても死なないしぶとさも良かったですね。
SFB級ホラーとしてはそれなりに楽しめる作品ですね。