爆裂BOX

不良ムスメが盗みに入ったら、そこが食人ファミリーの家だった話~そこにマフィアが乱入して更に状況が悪化したの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.3
裏街道を生きるニナとヤズは真っ当な人生にリセットする為の資金稼ぎとして、偶然知り合った高齢のベリル宅で空き巣を計画するが家人に捕らえられてしまう。その家に住むベリルの家族は食材として街の悪人たちを誘拐していた…というストーリー。
ゲオ先行レンタルでリリースされたイギリス産の食人ホラーです。同じプルークから同時期にリリースされた「2年前、行方不明になった学生たちが撮影した卒業制作の映画を観てみたら、森で秘密の儀式に巻き込まれていた件 」と同じくラノベやなろう小説みたいな長ったらしくて内容説明したタイトルですが、プルークは今後この路線で行くのかな。
ニナは恋人のヤナとマフィアが取り仕切る闘犬場襲撃して犬と賭け金強奪するも、ヤナと喧嘩して置き去りに。通りがかった親切だけどどこか変な老婦人ベリルの家に泊まらせてもらうも、後日家にマフィアが押しかけてきたために逃げてやり直す為の資金調達にベリルの家に盗みに入るも、ベリル一家は街の悪人を誘拐して食材として解体して食べている食人一家だった、という内容です。
タイトル通りの内容ですが、このタイトルからコメディタッチかと思ったらそんな事はなかったですね。泥棒に入った家の住人がヤバい奴で酷い目に合うというのは「ドント・ブリーズ」系ですが、食人ファミリーということで「悪魔のいけにえ」を意識した感じもあるかな。
食人一家はモラハラな父とその支配下に置かれてる母、息子二人という構成で、序盤一見親切そうででも、ベリルが旦那に怯えてる感じだったりそこはかとなく不気味な感じ出してる所や、息子二人が殺し合い寸前の喧嘩繰り広げるくらい仲悪くてその微妙な関係がピリピリした空気生み出すのに一役買ってます。轢き逃げした交通監視員等悪人を捕まえて生きたままちょっとづつ解体して生で食っていきますが、酒やタバコ、ドラッグなどをやっていないかどうかも気にはしているようですね。父親のジェラルドのモラハラで支配的で家族を恐怖で支配してる嫌な感じも良かったです。
主人公ニナは闘犬場で必死で犬助けたり、ちゃんと働いてお金稼ごうと恋人に提案したり根はいい子ではありますが、自分勝手な恋人に愛想鬱化しながら流されたりとダメンズウォーカーな所ありますね。恋人のヤナは自分勝手で手っ取り早く金稼ぐために盗み提案したり、ドラッグやってラリったりと絵にかいたようなクズ女ですが、ラリって幻覚見ながらもニナ助けに行ったり、吊るされながら最後の力振り絞って反撃したりする所はまあ良かったですね。犬盗まれて怒り心頭に発して二人を追い回すマフィアはとってつけたような感じだけど、ボスのどんな状況でも口汚く罵る所や最後に見せる男気は良かったですね。
ボスの舌切り取ったり、足の肉切り取ったり指切り取るシーンや解体冴えた死体は結構グロいですね。でも、この題材としては少ない方かな。
家に来たパトカーに助け求めたら、後部座席に先に捕まったマフィアのボスが乗っていて詰め寄られる所は笑っちゃいました。その後の展開は息子もう一人いると聞いた時点で予想付いたな。
最後のニナの反撃も割とアッサリしたものに感じましたね。もうちょっと激し目の反撃期待してたな。
エンドロール後の映像で結構ひどい目に合ってたアイツも脱出してたのはちょっと笑った。その後の映像は別になくても良かったんじゃないかな。
このタイトルに反して内容的には普通のB級ホラーという感じの作品でした。暇潰しにはなるんじゃないかな。