GaPTooth

クライヴ・バーカー ヘルゾンビのGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

スタインベックの[怒りの葡萄]の根底にあるのは「聖書」のモーセ五書(創世記・出エジプト記・レビ記・民数記・申命記)に記述されている「神の約束の地」に関する、モーセ及びユダヤ人全員との契約だ。

「聖書」の黙示録19章15節に「神の憤りの葡萄絞り場」という言葉が出てくる。
これは神に信仰を示さずに、神に逆らう立場にいる者たちに対する「神による裁き」の激しさを表している。

本映画の根底には、そのうち「聖書」の民数記14章20節~38節に記述されている事柄があるようだ。
そこには、神だけを崇拝し、すべてにおいて神に従うと約束したにも関わらず、何度も不平不満を口にして、神への不信仰を示して世界を腐敗させた"大人たち"に対する処罰が記されている。
一方で、その時に、まだ"未成年だった子供たちだけ"が神に祝福された者として「神の約束の地」に入るとも記されている。入るのは(例外の二人を除けば)20才未満の子供たちだけだ。

「聖書」に精通していると、本作で9才の子供たちが意識を無くしたまま成長し続け、10年後(19才)に覚醒したのには意味があることが分かる。

(例外の二人)は、神によって祝福されて昇天してしまった男性と神によって救われて地上に生き残った女性なんだろう。

「聖書」で「神の王国は近づいた」というのは、イエス・キリストに先立つ者としてのバプテストのヨハネの役割だ。
あの中心に居て、手で目を覆っていた少年が、その役割を担っていたように見えた。

上手いこと当てはめてるけど「聖書」を知らない人には不親切な映画だろうな。
あと「光る眼」とは似てない(-д- 三 -д-)全然違う(笑)
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