水難事故により父と双子の兄を亡くした少女が、従兄弟の少年に先導されてサマーキャンプに参加する。キャンプ場を舞台にしている、ティーンエイジ・スラッシャーのシリーズ第1弾。
ヒロインを庇う従兄弟の少年は、スクールカーストでは中堅の立場。ヒロインの怒りの感情に呼応するような行動を引き起こすのだが、タイマン勝負では勝利することができない。そんな状況下で、高度なスニーキング能力をもつ殺人鬼が暗躍を始める。
登場人物がごく普通に青春しており、殺人鬼が動き出すまでの待機状態が長いため、見世物ホラーとしてはパワー不足の感が否めない（女優のヌードもない）。自閉するヒロインに対して、平気でイジメを働くところも無理がある（周りの生徒は知らんぷり）。
終局に入ると、笑えるほど強引なミスリードにより、まさに「やったもの勝ち」とも言えるどんでん返しへと転調。中盤のドラマは、すべてラストのための前振りであり、「ええー！マジでー！」とビックリさせて、ハイ終わり。この清々しさは、百点満点。
