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ブラック・シャツ/独裁者ムッソリーニを狙え!
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『ブラック・シャツ/独裁者ムッソリーニを狙え!』に投稿された感想・評価

イタリア・ファシスト党の独裁者ムッソリーニの最後の数日間を描く実録ドラマ。監督は「ドイツ零年」(1948)の脚本を手掛けた社会派監督カルロ・リッツァーニ。音楽エンニオ・モリコーネ。

1945年4月イタリア半島。ファシスト党最後の砦であるサロ共和国の首都ミラノに米軍とパルチザンが進軍していた。党首ムッソリーニ(ロッド・スタイガー)は協力関係にあるミラノ大司教シュスター(ヘンリー・フォンダ)から降伏を勧められるがこれを拒否。党幹部と愛人クラレッタ・ペタッチ(リサ・ガストーニ)を連れ、ナチス軍に護衛されながらスイスへの逃亡を図る。しかしパルチザンのウォルター・オーディシオ(フランコ・ネロ)は執拗にムッソリーニを追跡する。。。

ムッソリーニの映画化の中で決定版とされる一本。ロッド・スタイガーは「砂漠のライオン」(1981)でもムッソリーニを演じていて確かにハマっていた。クラレッタを演じたリサ・ガストーニも本人の肖像写真と良く似ている。ムッソリーニは同じく独裁者のヒトラーに比べて全く映画化がされていないので貴重な一本だと言える。本作を観たことで解像度を高めることが出来た。

原題「Mussolini: Ultimo atto(ムッソリーニ最期の日々)」が示す通り、ミラノを脱出して射殺されるまでの4日間をじっくりと追いかけている。既に逃げの姿勢に入っているムッソリーニの姿は無様。幹部たちを捨てナチス兵に変装して逃げる際に、鏡に映った自らの姿を見ながら栄光の日々を回想するシーンは秀逸だった。

クラレッタを同行させるところなどムッソリーニの人間味や弱みを描いているが、「ヒトラーが悪い」と言い訳をするムッソリーニに対して「たくさんの家族たちが殺されたのはお前の責任だ」とのパルチザンの台詞で糾弾し、さらにユダヤ人虐殺のニュース映像を挿入することできっぱりと断罪している。一方で、ムッソリーニへの熱狂的な支持から手のひら返しをして済ませたイタリア国民への言及もあり、監督の社会批評的な視点も垣間見えた。

戦争末期のナチスとファシスト党の微妙な関係も描かれていた。ヒトラーが手本にしたムッソリーニ。彼が射殺された2日後にヒトラーは自殺した。

「クラレッタ・ペタッチの伝説」(1984)と本作を併せて観たことで戦時中イタリアの様相を感じ取ることが出来た。カルロ・リッツァーニ監督の作品を観るのは初めてだったがリアリズムな演出は好みだった。世代的には同じくネオレアリスモの流れを汲むダミアーノ・ダミアーニ監督や、パゾリーニ監督、マルコ・フェレーリ監督、セルジオ・レーネ監督らと同期に当たる。ベルナルド・ベルトルッチ監督やマルコ・ベロッキオ監督など“新イタリア派”と呼ばれた革命世代の左翼系作家はひと世代後になる。