まっつん

デモンズ2のまっつんのレビュー・感想・評価

デモンズ2(1986年製作の映画)
3.5
非常に省エネだなという印象の本作。舞台が劇場から高層マンションに変わっただけで展開などはほぼほぼ同じという省エネっぷりが最早爽やかです。

あろうことかテレビのホラー番組から蘇った悪魔が出てくるという貞子も失禁するほどの衝撃シーンから始まり、酸化した血が滴り落ちて高層マンションを貫くという何処かで見た事のあるシーンが多い印象です笑。最初の被害者は今日が誕生日のサリー。テレビから出て来た悪魔に襲われ悪魔化してしまいます。その後友人に急かされサプライズの誕生日ケーキ(ロウソクが13本しかなかったけど13歳なのかな?)のロウソクをひと吹きし、永久歯が抜け落ち新たな永久歯が生えるというあまりに急すぎる大人の階段をのぼったのちに大暴れ。パーティーをぶち壊してしまいます。

そこから彼女の強酸性の血がマンションのライフラインを切断。地下駐車場に籠城するマッチョ&レオタード女軍団や、エレベーターに閉じ込められた男女、妊娠中の女性などがパニックに陥った高層マンションで時に真剣に時にどうでもいい感じで脱出の手立てを探っていきます。

特に前作でも出演していたボビーローデス演じるジムインストラクターの頑張りは特筆に値するものがあり、地下駐車場に籠城した一団をその肉体的説得力でまとめ上げていきます。その割に一番悲惨な最期を迎えるのでなんとも言えない無常観が漂っていました。またデモンズ軍団とマッチョ軍団の対決は絵的にも非常に面白いものがある上に、やたらとエロいレオタードを着た美女達がデモンズと戦うという俺得としか言えないシーンもあります。

しかしスプラッターホラー色が非常に強かった前作に比べゴア度は若干トーンダウンしてるかなぁという感じはしました。デモンズに変身するシーンは相変わらず素晴らしいクオリティでありましたが(特に犬が変身するとこ)。

あと個人的にはアキロンの大王が出てくると絶対笑ってしまいますね。あのなんて言ったらいいのか分からなくなる造形はお見事。怖くもないし可愛くもないというある意味では奇跡的なキャラクターと言えるかもしれません。