純度高くてかなり良かった。幾何学の精神を感じる。
『東京物語』のように退屈な要素が多いように感じるけど、全く退屈じゃない。カメラ移動とズーム、構図でバランスとれてるからかな。
さすがアキ・カウリスマキとフランソワ・オゾンを魅了した監督。今回3本観たけど本作が一番良かった。(カウリスマキまだ観たことないけど…)
インテリアなどの色調もカラフルで可愛い。主役の二人はブルーカラーなのに通勤服はカッチリした服装で好ましいし、他の出演者もとてもオシャレ。格子窓越しにしか喋らないオバさん地味に好き。
ずっと天秤のバランスがユラユラする感じの展開で、心理描写や演技もアッサリしてるけど感情移入もしやすい。
「不安は魂を食いつくす」というタイトルとセリフだけど、確かに自分でコントロールできないことって心配しても仕方がないんだよね。何かあったら思い出そうと思う。
ここから少しネタバレ
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前半は心を許せる相手を見つけて身を寄せ合ってる感じがハートフルだったけど、その後浮気に至るまでの経緯を実にシンプルに説得力をもって描いているなと思った。
正当化する訳でもないけど成る程な…と妙に納得した。
