疎外され続けて、旅行から戻ってきたら、急に皆の理解が深まる(物価が高まったなど)の周りの優しさが不気味。
それは彼らが常に好奇の目にさらされているという緊張感というのが画面から伝わってくるので良い。
レストランでの食事や、ついに耐えられないとブリジッテミラーが泣き出した時の周りに誰もいない公園のカフェを二人のショットで捉えたミディアムショットもカメラと被写体への距離感が抜群に良い。
これは初期のファスビンダーになかったところなので手元で見れるファスビンダーの時代を遡って見ていくと顕著に分かる。
ダグラスサークを参考にしているとは言え、70年前後に劇団を解散した後にファスビンダーがシネマテークでサークの作品に触れて、四季を売る男から観客に分かりやすくするために「物語る」を積極的に目指した結果、こうした作品を撮るとは。