どなべ

不安は魂を食いつくす/不安と魂のどなべのレビュー・感想・評価

5.0
ポーランド系2世のおばちゃんが、同じく移民のモロッコ人男性と恋するもまわりのドイツ人から強い差別を受けるという話

構図や色使いは当然のようにかなり良いが、沈黙の作り方が天才的に成功していて、「シャイニング」みたいな緊張感がでてる

ドイツ人は優生思想やホロコーストの責任をヒトラー1人に負わせ、自分たちも被害者かのように振舞っている印象が強いのだけど、この映画では異なる描き方をしているのが好み

モロッコ・アルジェリア・チュニジアは全部フランスの植民地だと思うけど、なんでドイツにその移民がいるのか謎だった

主役のモロッコ人男性はファスビンダーと性的なパートナーであったが、酒乱のためバーで3人刺し結局フランスで捕まったのち死んだことは、この映画に妙な説得力を持たせているような気がしないでもない
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