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キャプテン アブ・ラーイドのpersimmon1aのレビュー・感想・評価

5.0
いい映画に出会える確率は、10本見て1本あるかないかぐらいの感覚だけど、今回ヨルダン映画で出会えました。

初っ端、仕事を終えたアブライドが夕方のアンマン市街地を見下ろせる自宅屋上で、亡くなった奥さんのお茶を自分のより先に用意して佇む姿でもってかれました。なかなか見ることのない石の街の暮れなずむ景色に男寡の姿。この哀愁って逆の寡婦だったら出せないよなぁ、でもそう思うのは認知バイアスか?!と考える現実感もまだこの時点では残ってたみたいだけど、以降は完全没入いたしました。

アブライドがいい人すぎるので、この手の話のだいたいの定石として悲しい最期だなとは覚悟できていたので、なんとか耐えられた。成人したムラート少年が機長になっているエピソードは、個人的にはtoo muchで、無くても、あるいは別エピソードでも充分アブライドの生の美しさを表現できたかなとは思うところはあるけど、まぁよし。

アラブの方は大人から子供までほんとに絵になるなぁ。ヨルダンにも行ってみたくなった。読書もしなくちゃね。
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