ランボーでありたい

ブラッディ・ローラ 殺戮の催眠美少女のランボーでありたいのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

DVDで再見
スリーピング・ビューティーが無意識に殺人!?
『やりたい事、やったもん勝ち』。色んな要素を詰め込んだ事が珍しくマイナス方向に転ばなかった希少な一本。と僕は思いますww
監督は「TATARI/タタリ」のウィリアム・マローン

たまに見返したくなる作品。レンタルショップでの回転を良くするためだけに付けられたような邦題と虚偽パッケージでかなり損をしている気がします。ストーリーに粗はありますが、謎の力強さと不思議な魅力でそこをカバー。奇妙な邦題に騙されずにぜひ見ていただきたいです。多少の欠点は目をつぶって、うまい事作品に乗れればラストは結構泣けます。未見ならぜひ。少なくともウィリアム・マローンのベスト作品ではないでしょうか。



*以下ネタバレありのメモ書き*

・眠り姫+殺人。”寝ている間に殺人を起こしてました”の逆バージョン。”起きてる間に殺人を起こしちゃいました”。クライン・レヴィン症候群+ナルコプレシー=現実が夢みたいなもの。体は充分成熟しているが、知能はずっと寝てたので幼児レベル。右も左もわからない世間知らずの逆コナン君が操られるままに殺人をしちゃう。

・連れ去りロマンス(世間ではそれを誘拐と呼ぶ・・。)

・博学なサイキック殺人鬼。目を見るとヤバかったり、声で人を操れたりと”うちはイタチ”みたいな能力のチートキャラ。一応モデルはマンソン+バンディなんだろう。

・ベクシンスキーの絵を思わせるような悪夢。チープなVFXという事で賛否あるようだが、「ヘルレイザー2」の魔界っぽくて好き。「閉ざされた場所」に出てきたアイツも再登場。多分監督のお気に入り(or使い回し)

・サブリミナル的に挿入される”目”とかのサイケなインサート映像がいちいちカッコいい。あまり映像をいじくり回したりせず、マローン作品にしては比較的落ち着いているのでこの辺の映像が際立つ。

・終盤の奇々怪々なクラシックコンサート。おそらくウィリアム・マローンはこれがいちばんやりたかったはず。これも好き。

・ジョン・ランディスカメオ出演。