sithmaro

イングロリアス・バスターズのsithmaroのレビュー・感想・評価

4.0
タランティーノにしてはまだおとなしい方かもしれない。
腕がちぎれたり、首が飛ぶとかの描写は無し。
せいぜい機関銃で蜂の巣とか、死体の頭から皮を剥ぎ取るとか、バットでフルスイング撲殺とか、その程度。
いや、もちろん慣れていない人には充分刺激的ではあるんだろうけど、暴力描写はもっともっとやってほしかったかも。

とか言いながら、ストーリーはタランティーノ作品の中でも1、2を争うくらいには好き。

個人的には英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語をしっかり話しているのは好み。
アメリカ映画の場合、「字幕めんどくせー」の人達が多いので、ドイツ人だろうがロシア人だろうが、古代のエジプト人であろうが英語で話すのが当たり前。
そんな中で、ちゃんと言語を分けてくれるのはいい。

で、この作品で特筆すべきはクリストフ・ヴァルツという俳優の存在だろう。
この映画の最大の価値は、この人を発掘したことだと言っても過言ではないくらい。
いままで、なぜ世に知られていなかったのか?と問いただしたくなるくらい素晴らしい演技に感服した。
この作品の成功の背景には、この人の存在は欠かせないだろう。

如何せんタランティーノ作品ゆえに万人受けする作品ではないが、それでもお勧めしたくなる作品。
sithmaro

sithmaro