邦題「皆殺しの用心棒」

待て。これはどういった意味なのだろうか。用心棒が、自らを雇った人たちを皆殺しにするのだろうか。それとも、敵方を皆殺しにするのだろうか。いやいや、誰も彼もみさかいなく皆殺しにするのだろうか。あるいはひょっとしたら、町の人たち皆から、１人の用心棒が一斉射撃をうけるのだろうか。ようわからん。でもまぁいっか。このタイトルをめぐって、しばし楽しんだ。マカロニだってことがわかればそれでジューブンさ。


原題は「UNO DOPO L'ALTRO」イタリア語で、次から次へと、という意味らしい。（と、せっかく調べたのに、フィルマに英題が出ていた。残念ｗ！）


主人公は、メガネをかけた賞金稼ぎ。名前はスタン。用心棒なのにポンチョを纏ってない。ビシッときめたスーツにメガネ。用心棒というよりも、頭脳明晰な金融マンといった出で立ち。ベストの裏地にはメガネがずらっと何個も端正に配置。あなたいくつメガネ持ってんの笑？ あとは、銀行強盗とか、メキシコ山賊？とか、美女とか、酒場とか、見慣れてきた風景というか様式美。ダイナマイトも派手に爆発！


途中から、ミステリー調になるのが面白い。注文された棺桶の数だけ、人が殺されていく。ひと～つ、またひと～つ、と、棺桶の代金（お札）が、棺桶職人のおじいちゃんの元に届く。次に殺されるのは俺なのか？悪い軍団の人たちが怯えていく。予想を超えた展開で、最後のオチもこれで良し！と思えます。


🐴🐴🐴
メモ
・ジェファーソンを演じたホセ・ボダロは、「続・荒野の用心棒」ではウーゴ将軍、「ガンマン大連合」ではモンゴ将軍を演じている。
・エスパルテロを演じたホセ・マルティン・ペレスは「ミネソタ無頼」にも出演。
・あの棺桶屋のおじいちゃんの役者名、いつか調べないと！


追記
イーストウッドの「許されざる者」に繋がったと感じる一場面あり。

• #いの、マカロニ美味しいの

記録
1973/03/04