いのさんの映画レビュー・感想・評価

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小学校~それは小さな社会~(2023年製作の映画)

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世田谷区立の小学校。コロナ初年度(2020年度)の1年生と6年生に焦点を当てたドキュメンタリー。今作は、特別な取り組みを紹介するといった内容ではない。おそらくこの映画を観たほとんどの小学校の先生は、こ>>続きを読む

ギリシャに消えた嘘(2014年製作の映画)

3.5

パトリシア・ハイスミス原作ということだけれど、原作は未読。とても年齢差のある夫婦という設定なのに、ヴィゴ・モーテンセンとキルスティン・ダンストはそれなりに年季の入った夫婦然としているので、その設定が生>>続きを読む

おやすみ オポチュニティ(2022年製作の映画)

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皆さま
今年もどうぞよろしくお願い致します!


生命を営める環境が、かつて火星にあったのかどうかを究明すべく、火星へと降り立った双子の姉妹:スピリットとオポチュニティ。90ソルが火星での限界と思われ
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カンバセーション…盗聴…(1973年製作の映画)

4.0

カカカカンバセーショ~ン(cv:あのちゃん)って、今作をU-NEXTのマイリストにインして以来、ひとりでご満悦状態に突入。フレーズ絶叫?してよろこんでいた者です。すみませんっ。この映画とはなんら関係な>>続きを読む

さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)

3.8

2名の海兵隊員が窃盗癖アリの若い水平を護送する。ノーホークからポーツマスまで。ニキ2名によるアレやコレやなどがあり(それがなんとも味わい深い)、18歳の青年にとってこの旅は、オトナへの通過儀礼の旅とな>>続きを読む

ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971年製作の映画)

4.0

1971年宇宙の旅


猿たちは骨角器を持ってモノリスの前で進化を遂げる。今作では、ハロルドという名のおぼっちゃまはモードという名のお婆ちゃんと出会うことで進化を遂げる。モノリスに値するものは、さしあ
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.1

おそらく料理とは哲学なのだろう。メニューには、それを考えた人と料理人とで織りなされた思想とか理念といったものが浮かび上がる。そのことを理解できる者に供される極上の食。映画は始まりからして圧巻。食に関す>>続きを読む

どうすればよかったか?(2024年製作の映画)

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映画館で観た予告篇から、これは相当に凄まじい映画なのかもと観に行くのに腰が引けてしまっていたけれど、フォロイー様方の真摯なレビューに背中を押していただいて観に行くことができました。冒頭の音声とそれに続>>続きを読む

宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました(2022年製作の映画)

4.1

宝くじ(ロト?)が舞っていく姿からして好き。ふんわりと舞っていく姿は優しいファンタジーの様相。南から北へ。宝くじはどちらのものか。軍事境界線での攻防がテーブルを挟んでの話し合いへと変化し、やがてそれは>>続きを読む

デニス・ホッパー/狂気の旅路(2017年製作の映画)

3.3

このドキュメンタリーは、40年以上デニス・ホッパーの右腕として彼を支え続けたというサティア・デ・ラ・マニトウさんの証言?に軸足を置きすぎたのではないかと思う。そこに尺をとりすぎたし情緒たっぷりになりす>>続きを読む

ラストムービー(1971年製作の映画)

4.1

1回目、ほぼウトウト。2回目、ほぼ起きていた。3回目、ほんの少しだけウトウトしたけど多分きっと大丈夫。でもこんなんじゃダメだ。この映画から抜け出せなくなってしまう。


ペルーの村に、アメリカから西部
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陪審員2番(2024年製作の映画)

4.1

そう感じるのは、現場でイーストウッドが淡々とサクサク撮っていくことを、どこかで観たか聴いたかしたことがあったからだと思う。脚本も編集も(つまりはチームイーストウッドってことなのかな)無駄がない。弛緩し>>続きを読む

ネットワーク(1976年製作の映画)

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長いことニュースキャスターを務めてきたハワード。視聴率低下のため2週間後の解任を通告されている。ハワードは生放送の番組で、次週この場で自殺すると予告。現場は大混乱。でも視聴率は急上昇。そこからはじまる>>続きを読む

ザ・バイクライダーズ(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

予告篇みたらかえって迷ってしまった。映画館に行くのか行かないのか。どうしよう! → 二輪車生活(といっても原付)を数年後には終わらせようと思っている自分は、バイクの音を映画館で堪能したいという気持ちに>>続きを読む

コール・ミー・ダンサー(2023年製作の映画)

4.0

ブレイキンでの番組出演を機にダンススクールに入り、そこで生涯の師匠となる人物:イェフダさんと出会う。クラシック、そしてさらにはコンテンポラリーへ。しかし、インドの青年マニーシュがクラシックに出逢った年>>続きを読む

ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

正直に書きます

映像も音楽も様々な趣向もとても好きなものでした。好ましくてたまらないほどに。でも私はどうしてもこのストーリーを好ましいと感じることができませんでした。私の感受性はどうかしちゃっていま
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スローターハウス5(1972年製作の映画)

4.0

原作読む前に初鑑賞。原作読んでから再鑑賞


時間旅行者のビリー・ピルグリム。本人による意志とはかかわりなく、勝手に瞬間移動させられる。過去にも未来にも、トラルファマドア星にも。でも、中心にあるのはW
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世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)

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エドガー・アラン・ポーの怪奇小説を、3名の監督(ロジェ・ヴァディム/ルイ・マル/フェデリコ・フェリーニ)が競作したオムニバス作品。わたしにとっては3名とも、はじめましての監督です。


①ロジェ・ヴァ
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告白、あるいは完璧な弁護(2020年製作の映画)

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オリジナルと見比べようなどと考えたのは、私の浅慮ゆえのこと。全然知らずに今作を観た方が、多分ずっと楽しめた。それでも、オリジナルでは不自然に感じた点の修正がいくつもあったりして、リメイクならではの面白>>続きを読む

インビジブル・ゲスト 悪魔の証明(2016年製作の映画)

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冬に観るのにちょうどよい感じの密室ミステリー。自分に寄せる必要が全くない映画っていいな。純粋に映画として楽しめる。謎は途中でわかっちゃったのがうれしくて(きっといくつもあると思うんだけど、そのうち2つ>>続きを読む

欲望(1966年製作の映画)

4.0

今作もスルスルと一気見できた! うれしい! ひょっとしたらわたしったらアントニオーニ監督作品との相性がよろしいのかしら(なんてねww)


これも全くの思いつきだし、そのような言葉が存在するのかどうか
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赤い砂漠(1964年製作の映画)

3.9

監督は建築物や工場群などをとても印象的に撮る。うまく言葉にすることはできないけど、瞼に焼き付くし脳裏に残る。黄色の煙で始まり、荒涼とした風景があって、赤の壁などがあって、凄い霧があって、黄色の煙で終わ>>続きを読む

パトリシア・ハイスミスに恋して(2022年製作の映画)

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「わたしが小説を書くのは生きられない人生のかわり 許されない人生のかわり」・・・日記に記されているその文章は、ハイスミスの魂の叫びのようにも、悲痛にも似た叫びのようにも私には感じられる。そしてその想い>>続きを読む

あるいは、ユートピア(2024年製作の映画)

3.8

例えていうなら、新進気鋭・人気急上昇で話題沸騰、その評判に違わぬ劇作家による演劇を観劇している感じ。ホテルという限られた空間のなかで。残された12名。ホテルの四方はアレが取り囲む。アレは、時折咆哮に近>>続きを読む

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

*このレビューは『太陽がいっぱい』のネタバレを含んでいます



別れたくない男が執拗にモニカ・ヴィッティを追い掛け回す冒頭から、もううんざりした気持ちになってしまった。観るのやめてしまおうかとも思っ
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(1961年製作の映画)

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自宅鑑賞だと途中で何度か停止してしまったり細切れ鑑賞になったり、あるいは寝落ちして戻して観直したりなど、一気見できないこともある。なのに、どういうわけか自分でもわからないけど、このミケランジェロ・アン>>続きを読む

情事(1960年製作の映画)

3.7

クラウディア(モニカ・ヴィッティ)さんへ
あんな男を好きになっちゃダメ! ゼッタイ!! 


ヤツには婚約者アンナがいる。アンナが小島でいなくなったら、ヤツは途端に言い寄ってくる。たとえ婚約者アンナと
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ゴンドラ(2023年製作の映画)

4.1

山あいをゆっくりと走行する2台のゴンドラ。ゴンドラを動かすための滑車(赤とオレンジが混じり合った色合いでとてもステキ)とか、ロープとか沢山の部品とかが大きく映し出される。働きものの部品たち。彼らは何も>>続きを読む

リプリーズ・ゲーム(2002年製作の映画)

3.5

どうしよう。始まりの10分で、この映画のこと好きになれないかもしれないと思ってしまった。リプリーはあんな殺人はしないと思う。冒頭でリプリーのサイコパスっぷりを鑑賞者に印象づけたかったのかもしれない。で>>続きを読む

リプリー 暴かれた贋作(2005年製作の映画)

3.5

Filmarksの平均スコアが低いのって悪いことばかりじゃないと思う。ものすご~く気楽な気持ちでのぞむことができるもん!


パトリシア・ハイスミスによるトム・リプリーシリーズ3作読了したところで鑑賞
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拳と祈り ―袴田巖の生涯―(2024年製作の映画)

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とてもやわらかなドキュメンタリーで、まずそのことに驚いた。予告篇を観た時に、もしかしたら情感に寄りすぎるドキュメンタリーになるのかなと内心懸念していたのだけれど、取調室での録音テープという始まりから、>>続きを読む

アシュラ(2016年製作の映画)

4.2

ファン・ジョンミン、パンツ履いてくれないと困ります。Yシャツ1枚のみ下半身すっぽんぽんでウロウロされたら、じーっとみちゃうじゃないですか👀会話が耳に入ってこなくて困ります(字幕を目で追えませんand他>>続きを読む

SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。 よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。」
そしてその河の水は海へと出づる。海の波のひとつの粒となって寄せては
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

3.8

あっという間の148分。冒頭の合戦シーンから圧巻。集中して観ることができました。見たことないサル(サルなの?)とか、サイとかサメとか、もうなんでもいい。どうぞどうぞ好きにやっちゃってくだされ!


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シンシナティ・キッド(1965年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

〈*ネタバレ含んでいます〉



初回はちゃんと拒否ったのに。再び挑んでくるメルバ(アン=マーグレット)の色仕掛けに落ちてしまったことが、マックィーンの運の尽きだったのかしらね。マックィーンにはあんな
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曖昧な未来、黒沢清(2002年製作の映画)

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映画『アカルイミライ』撮影時のドキュメンタリー

すげくおもしろかった。このドキュメンタリーのわりとはじまりの部分で、黒沢監督の口から、ロバート・アルドリッチ監督の『北国の帝王』に於ける若いもんと年配
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