爆裂BOX

キャビン・フィーバー2/キャビン・フィーバー スプリング・フィーバーの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.2
とある高校で一年を締めくくる行事・プロムパーティが開催される。しかし、会場に用意された人気ブランドのミネラルウォーターを飲んだ生徒たちが謎のウィルスに感染してしまい…というストーリー。
あの「キャビン・フィーバー」の正統続編ですが、監督は「X」等のタイ・ウエストに変更されており、作品の方向性を巡ってプロデューサーと対立し、プロデューサーが勝手に追加撮影&再編集してそれにキレたウエストがオーディオコメンタリーを拒否したりとごたごたして完成したのに2年間もお蔵入りになっていたという、世に出る前からネガティヴな話題が出てた作品でもありますね。
汚染された水がプロムパーティの会場に届けられ、それを飲んだせいとタイがウィルスに感染し阿鼻叫喚の地獄絵図になっていくという内容ですが、冒頭、前作のラストで死んだと思っていた主人公ポールが生きていて森を彷徨って道路に出てスクールバスに跳ねられて木端微塵に四散するというイカレた幕開けしますが、そこから汚染された水が工場に届けられミネラルウォーターとして舞台になる高校に届けられるまでがアニメーションで描かれるのは面白いですね。前作に出てたアホな保安官補が再登場してポールの死体を鹿の死体と判断するポカやらかしますが、結構すぐ町がヤバい事態になるの気付いてさっさと逃げ出してしまいます。
そこからプロムが始まるまでは、主人公のジョンと片思いしてる幼馴染キャシー、ジョンのウザいノリのデブな親友アレックスの青春ドラマがしばらく描かれますが、それなりに楽しめてあまり退屈はしませんでしたね。プロムに参加したジョンがキャシーのクソなボンボンの元カレマイクに絡まれてついにキレてその思いをキャシーにぶつける所ちょっと笑っちゃった。主人公ジョン役はノア・セガンですが、今作ではキチガイ役ではなかったですね。高校生には見えなかったな。ヒロインもおばさん顔で高校生には見えなかった。最初うざい感じだったアレックスは終盤一番まともに感じられた。
パーティ会場で感染が広まっていく所は感染の規模や人数は前作より上がっていますが、前作にあった皮膚にブツブツが出来て皮がズル剥けになったりする描写が無くて血ゲロピューピュー吐いて倒れるだけになったのは物足りないものがあったな。消火器で頭叩き潰したり、感染した主人公が回転ノコで手首切断する「死霊のはらわたⅡ」や「アイドル・ハンズ」彷彿させるグロ描写は良かったです。
中盤から「クレイジーズ」みたいな武装防護服部隊が現れて高校封鎖して感染してるしてない構わず生徒達を射殺していきますが、前作では町の住民達がヤバい病気が発生してると知ってる感じでしたけど何時の間にか政府?も情報知って動く事態になってたんですね。
巨漢女子高生の水中処女喪失セックスという誰得エロ描写や、用務員が生徒への仕返しに飲み物に血尿入れたり、感染した女子生徒にフ〇ラされた男子のチ〇コが腐る悪趣味描写もありますが、前作のイーライ・ロスのブラックなコメディと比べるとイマイチ弾けてない気もしましたね。タブンネがまともというか感性がまともな人が無理してやってる感じで。
ラストの下りは完全に蛇足に感じましたね。ヒロインが森から出て車に乗った所で綺麗に終わらせたらよかったのに。ここは追加撮影されたところかな?
個人的には前作と比べるとパワーダウン感じましたが、B級ホラーとしてはそれなりに楽しめる作品だと思います。