じゅり

アングスト/不安のじゅりのレビュー・感想・評価

アングスト/不安(1983年製作の映画)
3.8
こんな映画良かったって言うと人格疑われそうやけど、なんだか良かった。実話というのが気持ち悪いし異常過ぎる。可哀想な人生を送って精神的に狂ってしまった男の主観で心の声が出てくるんやけどその字幕の文章が常に理解不能。でも、そんな人生を辿ったら誰でもそうなる気がする。今だったら絶対に治療が必要。
ただ、カメラワークと音が良過ぎて見入ってしまう。クレーンにしては高くてヘリにしては低い位置から撮ってたり、やけに顔に近い固定されてる位置(GoPro的な)からとか、やけに地面に近い位置からとか。どのシーンも良い撮り方。音もやけに大きくて不安感を煽る。色合いもお洒落で特にあの、ガソスタのカフェの中の気まずさが良かった。急に警察に囲まれるのも、きっと誰かが通報してたんだろうな。明らかにあんな真っ白な長ーいスーツの中のシャツ血まみれやったらおかしいもん手袋してるし。でもそんな、この男の爪の甘さがふんだんに出てくるけどそれをなんとも思ってない本人(というか自分のしている事の大きさに気づいてない)を映像で示してるのが面白かった。あと全く恐怖に慄かない犬。
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