浅野公喜

シュランケン・ヘッド/アメリカの怪談の浅野公喜のレビュー・感想・評価

3.5
不良に殺された少年達がブードゥー教の呪術で干し首となって復讐する「ブロス/やつらはときどき帰ってくる」の逆バージョン的ホラーコメディ。音楽はティム・バートン監督作品でお馴染みダニー・エルフマンで、監督は彼の兄であるリチャード・エルフマン。

ひらすら緩く強烈なインパクトこそ無いものの三人の首が浮いている様は当時の合成技術も相俟って滑稽。ゾンビ物は数多くあれど犯罪者をゾンビ化させて労働力にするブードゥー教に倣って彼らがやっつけた不良達は社会奉仕するゾンビになってしまう設定がユニークで不良の一人は「クロウ/飛翔伝説」みたいなビジュアルになってるのが少し笑えます。

また、「ゼイリブ」等でお馴染みメグ・フォスターがマフィアのボスを演じていてその男装姿が貴重と言えるかもしれません。ダニー・エルフマンのエリック・サティ風のメロディーも流れる妖しいBGMも魅力で彼のバンド、オインゴ・ボインゴの「悪魔のいけにえ2」や「ブギーポップは笑わない」でも使われていた「No One Lives Forever」も終盤流れてます。
浅野公喜

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