車のCM撮影のために、早朝の撮影所に続々と集まってくる面々。メイク係、助監督、第2助監督、大勢のエキストラ、ダンサーにオペラ歌手。監督、広告代理店の営業、マネジメント。そして車会社のエライさん。
訳もわからず右へ左へ、人の波が動く一方で、エキストラのおじさんは思いがけず昔の恋人と再会し、ダンサーたちは「ボンネットの上で回転しろ」と無理難題を投げ掛けられ、駆け出しのスタントチームは賃上げ要求を始める。
はたして今日中に撮影を終えることができるのか？

「CM版アメリカの夜」と言いたいところだけど、さすがにそれは大げさか。
コリーヌ・セローの長編2作目ということで見てみたけど、我ながら何でこんな映画に手を出したのか頭をかしげてしまう珍作。
しかしながら、声がデカいだけのあんぽんたん監督のあまりにずさんな演出プラン、賃金をけちってタダ働きさせようとするマネジメント、スポンサーのモラハラ爺など、現在この国で進行中の大規模イベントの予告をしているような映画だった。

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