普段からメビウスの画集や漫画を眺めてはぐふふと気持ち悪い笑みを浮かべるわたし、彼が関わっている映画があるとはつゆ知らず、U-NEXTでこれを見つけた時には胸を高鳴らせた。しかも画を動かすのがルネ・ラルーだなんて、当時のフランスでできうる最高峰の所業じゃあないか。
結果、動かないはずのメビウスの画をまなざしている時の方が無限の広がりを想像できると認識させられた訳だけど、それを加味しても余りあるほどに素晴らしい。人の動き、特にプールの遊泳シーンの筋肉の動きはこれ以外でお目にかかれない気がする。妙にエロティック。しかし一方でルネラルーアニメにはカメラの移動が平坦という性質（良さでもある）はあって、メビウスの原画との相性が良かったかというと微妙な気はした（）
全体主義の星が出てきたり妖精が哲学的な会話をしてくるあたり、フランスすぎておもろかった。心の扉を閉じろ/臭い思想/美しいことと無価値なこと それにしても蓮の妖精2人が可愛すぎる。音楽もシンセでめさかっこよかった
