知ってるか？グラフィティはより上手い人だけが上書きしていい。
日本では公共物に落書きすな、と賛否両論のバンクシー。作品はいくつか実地で観たが、感動したのはパレスチナのベツレヘムにある作品群。ベツレヘムで四つの作品を観た。分離壁近くにある『防弾チョッキを着た鳩』、狭い土産屋の店内にある『兵士のボディチェックをする少女』、多分バンクシーの作品で一番有名な『花束を投げる少年』。
そして当初見落としてた『ハートを溢す天使』。金ねえ！金ねえ！と言ってたけど、優しいタクシーのおっちゃんが追加料金無しで寄ってくれた。
是非はともかく観光の目玉になってるし、『花束を投げる少年』なんかは結構離れたところにあるから、少なくともタクシー運転手の飯の種にはなってた。それにそこに描かれるメッセージはもっと大切なことを伝えていた気がする。
ベルリンの壁ようなイスラエル政府の暴挙を世界的に認知させた功績は大きいんじゃないか。似たようなモロッコの造り上げた西サハラアラブ共和国の砂の壁なんて誰も取りあげないし。
バンクシー以外にもベツレヘムの分離壁には世界中のグラフィティが書かれていて、メッセージを伝えていた。イスラエルのユダヤ人に抑圧されつつも、笑顔で生きるアラブ人たちは、イエスの生まれた場所に建つ降誕教会よりも心にくるものがあった。
ティエリー美味しすぎるなキャラやな。MBWの暴走パートは笑いが止まらんかったわ。
漫画の『左ききのエレン』に出てくる映画監督を目指すルーシーって本作のティエリーに発想を得たんかなとちょっと思った。あっちにもバンクシー出てくるよね。バンクシーのゲーム編好きだ。
ちょろっとだけどサザビーズのシーンで村上隆の作品も写ってたね。
小池百合子がツイートして話題になった日の出駅のネズミもちゃんと写ってる。初期作品集の『Wall and Piece』にもあったけど、つまりアレは本物だということ。
最後に言いたい、ドキュメンタリーと言いながらどこまでホント？
