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イグジット・スルー・ザ・ギフトショップの010101010101010のレビュー・感想・評価

3.0
これ、完全にヤラセといいますか、ティエリーさんご本人も同意の上で、「現代アート業界」そのもののバカバカしさを手玉にとり、おちょくるような作品を今度は映画で作ってみました、といった感じで、そこはやはりバンクシーだなぁ、と思える一方で、あまりにも見え透いた感じもしてしまった。そこをどう評価するか、ですよね。

バンクシーの反制度(システム)・反体制・法外でアナーキーな政治性というものも、いわばただの「記号」(ファッション)とも言えちゃったりするワケで、(それはもう、ウォーホールがそういう下地を作っちゃったので仕方ないのだが)、非常に評価に苦しむところはある。
そこもバンクシーは分かった上で、それを遊んでる・やりたいようにやってるだけなのかもしれないが、まぁ、どこまでも「まっとうな」抵抗の人ではあるのだろう、とは思う。
それをストリートの感覚でひょうひょうとやっていくのは確かにかっこいいしね。

しかしこの映画に関して言えば、個人的には、凡庸といえば凡庸に見えてしまった。
とはいえ、前半部は貴重な映像もあって、かっこよかったので、星3つ。