Jimmy

優しき殺人者のJimmyのレビュー・感想・評価

優しき殺人者(1952年製作の映画)
3.0
優しき殺人者…というタイトルだが、優しかったり怖かったりする男と彼に怯える未亡人。
全編にわたって割とハラハラさせてくれるのだが、終盤は「アレレ…」の終わり方。
確かにサスペンス映画と呼んでいいかもしれないが、ノワール映画ではない。

家の片付けを依頼した未亡人(アイダ・ルピノ)の家にやって来た男(ロバート・ライアン)。彼は、記憶障害があり、言う事なす事も不安定な異常者っぽい…。
「自分は人を殺すかも…」などと口走ったかと思えば、「あなた(未亡人)とは上手くやっていけそうだ」などとも話す変な男。怖がるアイダ・ルピノ。

男は未亡人を家に閉じ込めて、外部との連絡を取らせない。このあたりは「密室サスペンス」とは言える。

この映画で残念なのは、やはり終わり方。ウヤムヤな終わり方をさせる映画は、そこまでの骨格が確りした作品であれば「余韻を残す作品」となるのだが、本作はそうした気持ちにはならない。
「なんで…?」と思うしかない作品であり、変な映画だった。

それでも、アイダ・ルピノ&ロバート・ライアンは往年の映画で観慣れた俳優なので、キャストは良かったと思う。
Jimmy

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