菜緒都

昭和おんな博徒の菜緒都のレビュー・感想・評価

昭和おんな博徒(1972年製作の映画)
4.3
まさかの全ショットフィックス(たぶん)。
ショットに対する構図の美学、意味性、モチーフや遮蔽物の使い方、キャラの心情や状況とのリンクのさせ方が極地にいってるからこそできる技か。
構図と役者の動きだけ。
僕が今漫画でやりたいのは正にこれ。

電車の中で手を洗う構図すごい。思いついてもなかなか実現すんのむずそう。漫画ならまだしも。
会話シーンの1ショット1ショットの構図が決まりすぎてて全然飽きないし、間の取り方も参考になる。
モブキャラの登場するタイミングと、会話中のキャラのアクションをぶつけるのもテクい。

緋牡丹博徒シリーズでの加藤作品同様、構図の中にフレームを作って映画で漫画をやってるのも楽しいし、汽車の煙の使い方も磨きがかかってる気がする。

加藤泰奥義「のれんヒラヒラ仁義通し」またやってくれて嬉しい。
初めて見たのは緋牡丹博徒3作目だった気がするけど。

終盤での服脱がす時のほぼ180度アオリショットにはびびった。
菜緒都

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