失うものはありません例え屑と呼ばれても命を賭けて惚れた人。堅気にはもう戻れない垢で汚したくはない貴方の側に居たいから。家の前の坂道と吹雪。線路と交差する橋と蒸気。電灯と蜜柑に並んだ熱燗。全て低い位置…
>>続きを読むシビれるねぇ……そんな感想が観終わって最初に出てくる。
加藤泰作品としては、他の作品に比べて独特の美学ともいえるアングルが少ない。最初の部分ぐらいか。
その美学を抑えつつ、脚本の良さを丁寧に描きき…
【煙と湯気】
加藤泰作品の中でも様式美がピーキーに達した江南杏子主演の任侠映画。物語的には後半になるにつれ私怨に満ちた復讐劇の様相を呈してくる。主人公の被虐度がスゴイ。
一般的に加藤泰のフィルモ…
江波が復讐に燃える女を演じる。監督は加藤泰。隅々に加藤泰の刻印が刻まれている。漁村の浜辺に転がっている枯れ枝。そういう小道具、消え物を楽しませる。大映の女賭博師を東映に移しただけの安易な作品ではない…
>>続きを読む最高のオープニング・シークエンス。いきなりBGM無しの殺人シーンで始まる。雨の音、ドスの音、荒い息遣いだけが響く中、汽笛が鳴ったと同時にタイトル・イン。 電光石火の如きスタートに思わず胸が高鳴るが、…
>>続きを読むまさかの全ショットフィックス(たぶん)。
ショットに対する構図の美学、意味性、モチーフや遮蔽物の使い方、キャラの心情や状況とのリンクのさせ方が極地にいってるからこそできる技か。
構図と役者の動きだけ…
冒頭でグサリと刺す様から、覚悟が決まった女の夫殺しを子殺しにすり替えたのがタランティーノのキル・ビルだったのかと思いながら観ていたのだが、同じ考察の人があまり見当たらず…実際は他にリファレンスがある…
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