たまい

ことの次第のたまいのレビュー・感想・評価

ことの次第(1981年製作の映画)
5.0
映画に物語なんてものはないんだ、人物と人物の空間が映画なんだと、ズバリと言いすぎている感もあるがヴェンダースは批判する時にでも真っ直ぐでいい。主人公のドイツ人監督も明らかにヴェンダースで、敵対するのはコッポラであり、ハリウッドであるが、コッポラとゴタゴタがあった同時期にこんな映画を撮って大丈夫だったのだろうか。前半のあえてダラダラとさせている映画製作の現場の内情から、後半は一転してフィルム・ノワールへと変貌する。映画は、明と暗、光と影を描き分けることだという白黒に捧げられた傑作。
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