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蛇の卵の人間のレビュー・感想・評価

蛇の卵(1977年製作の映画)
3.5
ベルイマンのハリウッド資本映画。内容も他の作品と比べて毛色の違うものになっていて、彼の作品は個々の人間の内面を深掘りしたものが多いですが、本作はそれに加え政治的描写も強く出ているように思います。
“この未来は少し考えれば誰にもわかる。蛇の卵のように膜を通して蛇の姿は丸見えだ”という台詞の通り、蛇の卵というのはナチスが政権を握ることを暗示したタイトルになっています。
冒頭の兄の死体を発見するシーンの魅せ方が、まさにこれから起こる不穏な展開を暗示するようで好きでした。
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