ドッペルゲンガーにより周囲の人間が殺され自分も同じく命を狙われるヒロインが、逃走するで自分の記憶が不自然に抜け落ちていて、殺された仲間たちと自分がなぜ知り合いなのかすら覚えていないことに気づく、という話。
展開自体はなかなかミステリアスで興味を引かれる。ヒロインの正体は何なのか、ドッペルゲンガーと殺し合わせることで人間の本質を見抜こうとしている黒幕は何なのか、そして途中現れる事情を知る男は何者か、非常に興味深い…という好奇心の最中で、突然本編が終わってしまう。え…ここからではないの…?というフラストレーションを感じざるを得ない。この類の映画、つまり雰囲気だけで何も明らかにならない映画を楽しめる人にはお勧めできるが、わたしのようにある程度の結末は物語の最後にあってほしいと感じるタイプの人間には、物足りなさを感じてしまう。