ドラミネーター

ヒース・レジャーの恋のからさわぎのドラミネーターのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

全編軽いノリの雰囲気でありながら、子離れしない親や学校での不適応、居心地の無さ、疎外感など、誰もが一度は感じることがあるであろう普遍的なネガティブな感情を扱い、エンタメとしては面白く、ドラマとしては共感生の高い作品となっている。

登場人物の感情の機微が表現しきれていなかったり、フォーカスされる人物が定まりきらない(感情移入しきれない)などのマイナス要因は多々あったが、「物語を支える土台」ともいえるストーリーテリングがしっかりしていたのは他でもないシェイクスピアの「じゃじゃ馬ならし」をアダプテーションしているという点に他ならないのだろう。

終盤は、キャットの父が突然に娘の自立を認めたり、キャットがパトリックに対して「やっぱりそれでも(裏切られたけど)あなたを憎めない」という展開になったり、まるで打ち切りになったドラマのように突如として丸すぎるハッピーエンドに収まり、観客を放置して物語を完結させた感が否めない。

簡潔に言うとかる〜く楽しく観れる映画である。