すずす

怒りのガンマン/銀山の大虐殺のすずすのレビュー・感想・評価

3.0
数多くのセルジオ・レオーネ映画で助監督を務めたジャンカルロ・サンティの監督デビュー作。

西ドイツ、フランスの資本もあり、町のセットも立派で、大掛かりなアクションは見応えがある。特に、冒頭、賞金稼ぎたちがお尋ね者を囲んだ町に到着したリーバン・クリーフから逃げる主人公のアクションは、アクロバティック(テコの原理でハイジャンプさせたり)で痛快。更に、肝となる白黒回想での駅の狙撃場面など、アクションや絵作りに冴えはあるが、如何せん、お話し作りが出鱈目(アクションありきの物語後付け)で、退屈はしないものの、胸を打たれることもない。

アクションと共に優れているのがテーマ曲などの音楽で、セルジオ・バルドッティの書いたテーマなど劇伴3曲が『キルビル』で再利用されている。まあ、これもレオーネに於けるモリコーネの使い回し的なメロディで、B級感は否めないが…レオーネ・ファンなら愉しめるはず。
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