青二歳

変態島の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

変態島(2008年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

死んだ息子の生存を信じる母がその可能性を追った先に行き着いた島には多くの"子供たち"がいた。子供×集団ってのはやっぱり迫力。子を想う切ない動機が狂気へ進んで行く。
邦題文化が大好きな自分ですが、これはちょっと商売っ気が出過ぎて感心しません…しかし例の"変態村"の監督だからとよく"変態"に踏み切った…別の意味で感心。なんかもうエライぞ。

オリエンタリズムばっしばしのタイとミャンマーが映されます。異郷の地である意味あんのかなと大きいハテナが浮きますが…喪った息子を追う母と、幻影の息子に"死者の家"に帰れと叫ぶ父。そして母性を求める"子供たち"。キリスト圏から離れた死生観の土地で撮りたかったのでしょうか。

邦題に引きづられなければ中々見ごたえありました。同テーマの"ペットセメタリー"と比するならば狂気に迫ることを意識しているし、母を求める"名前のない子供たち"という点で寓話性が暗示され、またその境界を越えた先にある子供達の描写も静か〜に怖くていい感じ。
そういえば"ペットセメタリー"も先住民の儀式だったな。キリスト圏から離れた軸が必要なのかなぁ。
青二歳

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