Omizu

日記のOmizuのレビュー・感想・評価

日記(1982年製作の映画)
3.8
【第37回カンヌ映画祭 審査員特別賞】
ハンガリーの女性監督マールタ・メーサーロッシュによる自伝三部作の一作目。このあと『Diary for My Lovers』『Diary for My Mother and Father』と続く。

監督自身の少女時代の投影で、実際監督の母親はこの映画でもある通り出産により亡くなり孤児となって、里親に育てられたらしい。

画面の美しさに見惚れる。最初の父親のシーンがすごくモダンで夢の中のような場所になっていて釘付けになった。母親と遊ぶシーンもまるで絵画のようでとても美しい。まるでタルコフスキーみたい。

共産主義に盲目的な伯母と反発する少女の心情を丁寧に描きつつ、家族内の複雑な感情の混じり合いや男の子とのドライなメロドラマなどが適度に配されていて飽きない。
Omizu

Omizu