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白い酋長のleylaのレビュー・感想・評価

白い酋長(1951年製作の映画)
4.1
フェリーニ単独での映画デビュー作。原案はミケランジェロ・アントニオーニ、音楽はニーノ・ロータ。巨匠も初監督の時は緊張してたそうです。

愛すべき喜劇でした。新婚夫婦がローマを訪れる。若い妻は、夫に黙ってホテルを抜け出し、当時流行っていた連続活劇「白い酋長」の主役である憧れのスターに会いに行き、一晩帰らない。夫は妻がいなくなり大騒動。

スターに会ってみたら、たいして魅力もないことに気づく妻。スターへの憧れに夢破れ、最後は真面目でカッコよくもない夫の良さを見直し、彼と結婚生活を送る現実と向き合う。

ジュリエッタ・マシーナが“カビリア”という名前の娼婦役でちょっとだけ登場する☆『カビリアの夜』はすでに構想にあったのかな。

早口でコミカルな会話の連続や、火を吹く男の大道芸、海辺での撮影シーンなど、デビュー作からフェリーニらしさがあるなぁと嬉しくなりました。今作を観てフェリーニをまた好きになった。


📌MEMO(特典映像)
今劇場で上映してますが、暑すぎて断念してのレンタル。特典映像でフェリーニが似顔絵屋さんで儲けてた話を聞けたり、『道』のスケッチが観れたり、初めてマシーナをレストランに誘った時の監督の言葉が知れたり、お得でした。初デートで「君が来ないなら自殺する」って言ったんですって。笑
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