トルストイの短編小説「コーカサスの囚人」を引用したべつの小説家が書いた「コーカサスの囚人」が原作。
ロシア兵ふたりとチェチェン人捕虜ひとりのロードムービー。
ドロドロぐちゃぐちゃになりながら先を急ぐ三人。
チェチェン人の若者が容色に優れており、「ベニスに死す」でもはじまるのかと思ったらそういうわけではなかった。やたら親切なロシア兵と交流するうち、お互いのわだかまりが解けそうになるというタイミングで、チェチェン人の部隊と遭遇してしまう。
声をあげたら絶体絶命という状況で、三人はどうするのかというのがクライマックス。
シンプルな結末が決まってるのがなにより素晴らしい。
一貫して誠実なつくりで、バカみたいなアジアンエンタメに傾きつつあるロシアの映画界もぜひこの方向でとお願いしたくなるような一本でした。
話の源流に位置するトルストイの短編小説「コーカサスの囚人」のほうを下敷きにした「コーカサスの虜（1996年）」のほうをまた見たくなった。展開もテーマも全然違うんだけどね。
面白かった！

内容は全然パッケージと違う アクションも全然ない
兵士と捕虜のやりとりがおもしろかった

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