爆裂BOX

BATS 蝙蝠地獄の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

BATS 蝙蝠地獄(1999年製作の映画)
3.5
田舎町でカップルが惨殺される事件が発生。死体の傷跡から蝙蝠の仕業と判断され、調査に来た女性学者は地元保安官と組んで蝙蝠の巣を探ろうとするが…というストーリー。
ルー・ダイアモンド・フィリップス主演のアニマル・パニック・ホラーです。ルーさんは小粋なジョーク飛ばしたりするナイスガイな地元保安官役です。
この手の映画では最初の犠牲者が出てから犯人判明するまで時間をかけますが、今作では最初の方で蝙蝠の仕業と判明してそこから人間対蝙蝠の戦いに力を注いでいく展開がイイですね。
米軍のウィルス実験によって高知能を手に入れた蝙蝠2匹が逃げ出して他の蝙蝠の群れに感染させ、人々を襲い始めますが、リーダー二匹の狡猾さが面白いですね。一匹捕まえて発信機埋め込んで巣穴探ろうとしたらその蝙蝠を殺して防ぐところは見物でした。CGだけじゃなくちゃんとブロップも作ってあって、アップになった時のブタ鼻で憎々しいルックスもいい感じでした。車にびっしり群がりついてエンジンや隙間から中に入ろうとする所や、中盤過ぎの学校での籠城戦もハラハラさせてくれます。銃声に反応して車に張り付いている蝙蝠が一斉にギロッと睨む所はちょっと怖かったです。
中盤の町に襲来してパニックになるシーンは群衆のパニック具合も相まって迫力ありましたね。この手のパニック映画では町長が危険性無視したりするもんですけど、この作品では町長がちゃんと警告してるけど住民がまるで信じずうろついて襲われるのが何か新鮮でした。ただ、襲撃シーンではカメラがガチャガチャ動いて見え辛いのが残念でしたね。
主人公のキャスパー博士、最初はコウモリ殺すなんてダメ絶対!って言ってたのに襲われたらガンガン攻撃しだす所は笑いました。演じたディナ・メイヤーの美形ぶりが際立っていましたね。終盤ではタンクトップ姿も披露してくれます。相棒のジミーのコメディリリーフぶりもすごくいい味出していました。マッケイブ博士は終盤キチっぷりを披露しましたが、イマイチ目的掴めなかったな。ホッジ博士は地味な感じでしたけど、最期漢気見せて印象残してくれました。
この手の映画お約束のオチと思わせてそれをちゃかしたようなラストも好きですね。
流石にジャケットに書いてあるヒッチコックの「鳥」に匹敵するとは思いませんが、アニパニ映画の中ではかなり高クオリティの作品なのは確かです。