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地獄のバスターズのはしごのネタバレレビュー・内容・結末

地獄のバスターズ(1976年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

軍法違反したならず者のアメリカ兵たちが、護送中にドイツ軍の空爆に遭い、そのまま逃げ出して脱走兵に。その後行き違いでドイツ兵に変装したアメリカの特殊部隊を殺してしまい、彼らの代わりにV2ロケット強奪作戦を決行する……というはちゃめちゃ戦争映画。

ならず者たちのキャラの面白さとか、悪徳キャラあるあるネタ(上官の腕時計をスるとか、無駄に備えが良いとか)が楽しい前半、話が動き出す中盤、後半の息を呑む展開と怒涛のアクション、哀切、すごい面白かった。

撃ちまくり爆発しまくり映画なんだけど、ラスト付近、列車の周囲で敵味方が次々死んでいくシーンが悲しくて、派手に人が吹き飛ぶけど爽快感じゃなくて厭戦感があるの、良いなぁ……

バールくん、ニコルに手当てしてもらって笑顔で満足してたらトニーにスッとニコル取られてて、バールくん……!押しが弱い……!と思った。
なんか別に人格的魅力とかなくて要領が良いトニーがちゃっかり生き残るの切ねえ。生きるの上手か?

イェーガー中尉のカリスマ、トニーの悪たれぶり、フレッドの真面目な感じ(脱走したあとでも自主的にトレーニングしてるシーンがかわいい)、ニックのお茶目さと勇姿、バールの気弱だけど最後まで戦った姿、バックナー大佐の「こいつら……ならず者だけど有能じゃん……じゃあ俺も一緒に作戦がんばるよ」みたいな寛大さ、すごく良い。ならず者たちがバックナー大佐の信用を得るためにやってること、めちゃくちゃすぎて「え!?信用を得るためにわざわざそんなことを!?」って笑ってしまった。


タランティーノがこれを観てイングロリアス・バスターズを撮ったそうなので元ネタ観れてよかった。全然違う映画だった。
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