上海十月

ヨコハマメリーの上海十月のレビュー・感想・評価

ヨコハマメリー(2005年製作の映画)
3.0
「禅と骨」観ながら、「ヨコハマメリー」と同じ感じ。当然、同じ監督なんで当たり前なんですけど。周辺取材がメインなんで、そこから本人のメリーさんを浮かび上がらせるのは、結構難しかったという印象の映画。うーん、本人への内面に切り込みがないと厳しいなぁ。周辺情報だけだと「羅生門」になってしまう。この辺は、「禅と骨」にも言える。結果、伊勢崎町周辺風俗史見たいな作品になった。それはそれで貴重とは思います。この方式で成功してるのは、新藤兼人の「ある映画監督の生涯」です。これは、主人公の溝口健二と関係者が共犯関係なんで、なんか隠している感じが見え見えで新藤兼人が関係者をイヤらしく追求して本人像を浮かび上がらせます。その点中村監督は、良い人だと思います。
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