路上にお粥屋さんがあるのが羨ましかった。
ナンナーク（ナーク夫人）という産褥で亡くなった女の人の民話について昔先生が子どもだった私たちに語り聞かせてくれたことがそういえばあった。Wikipediaによれば『ある日ナークは唐辛子を砕く杵を取り落とし、尋常の人間ではできないほど長く手を伸ばして縁側に腰掛けたままそれを取り上げた。』やけに生々しい語り口だ。（でも先生はある日ナークはライムを砕く杵を取り落とし、…と言っていた気もする）脚色か分からないが話のうまい先生で、伸びた腕が床にスッと黒い影を落とし…とか言っていた気がする。
勇者様御一行がまず通るのは本棚、勉強机、椅子ゾーンなんだけど本が沢山並んだ大きな本棚である。ブッパー、勉強頑張ってたんだろうな。
ひたすらボケとツッコミ、罵詈雑言が繰り返され、間にジャン‼という音とともにブッパーが飛び込んでくる。
いわくつきアパートを抱えた大家さんの、たとえ悪霊であってもファラン（西洋人）にウチの国のもんが調伏されるのは何だか気に食わん！というその気持ち、プライド、感覚的によく分かるよ。
因果の糸を張ったのはエークでそれを引いて絡めとられたのはブッパー、だがエークもまたブッパーに捕らわれる。鳩の餌やりで並んだ時に。ブッパーはただ一緒にいることを望んでいるけれどエークはどうしても箸にも棒にも掛かることができなくてこんなに脆いのがやっぱりちょっと悲しいな。

コメディホラー
人との関わりを持たない女生徒ブッパーを落とす事をかけの対象とし、彼女を妊娠させてしまったプレイボーイのエークは堕胎手術の失敗で死亡し悪霊化したブッパーが待つアパートの609号室を訪れる…
という筋だけ書くとシリアスっぽい、というか実際このエークとのシーンはまあシリアスといってもいい位なのですが、
死体発見→怨霊化→除霊失敗の描写がことごとくコメディなので、そのテンションの高さにビックリする
巻き込まれた雑炊屋の娘さんが可哀想なオチ
とにかく住人＆除霊師のキャラが濃い