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牛泥棒のすずすのネタバレレビュー・内容・結末

牛泥棒(1943年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ヘンリー・フォンダ主演、西部開拓末期の冤罪事件を描く、ウィリアム・ウェルマン監督の佳作。ある種の裁判劇で『十二人の怒れる男』に先んじる事、12年。

1885年、ネバダ州、小さな町の酒場に立ち寄る、荒くれカウボーイのカーター(ヘンリー・フォンダ)と相棒クロフト。その時、町の牧場主が殺され、牛が盗まれるという事件が起き、町の男達は自警団を組織し、犯人捜しに出る。巻き込まれる2人。
野宿していた3人の男達が捕まり、無実を主張するが、自警団は裁判を経ず、その場で私刑(処刑)を主張する。カーターと相棒クロフトなど、7人が反対するが、結局、3人は縛り首となる。
その直後、遅れてきた保安官が牧場主は死んでおらず、犯人が捕まったことが伝えられる。酒場でふさぐ面々は、処刑された男が家族に残した遺書を読む。カーターは家族の下へ手紙とカンパ金を届けに出るのだった。

陪審員制を採用しているアメリカらしい映画で、その効力を訴求する内容は、少々、説教めいた感があります。
しかし、不気味な首縊りの木の存在感、率先して首吊り役に名乗り出る女性の使い方など、演出はさすがウェルマン監督です。
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