西東京

牛泥棒の西東京のレビュー・感想・評価

牛泥棒(1943年製作の映画)
5.0
黒い西部劇。夜の陰影、風に揺られる木、寒そう。冤罪で人が処刑される様子をただ傍観するしかできない主人公のヘンリー・フォンダは映画を見てるだけの観客と同じで、だからこそ見てるこっちにも罪の意識が重くのしかかる。「死にたくない」と泣く痴呆老人と処刑のあと一瞬だけ映る揺れる足元の影が強烈。ハリウッド映画は何重にもオブラートに包まれていることが多いけど、この映画に関しては見てる側もかなり責められるし、ほぼ剥き出しで提供される。若干気持ち悪くなった。
ラストで手紙を読む場面、帽子のつばでヘンリー・フォンダの目が隠れてるのはダナ・アンドリュースと同一化させる演出だろうけど、ニュース映像の犯人みたいに見える。
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