方眼

牛泥棒の方眼のレビュー・感想・評価

牛泥棒(1943年製作の映画)
4.2
1943年”The Ox-Bow Incident”。ミニマライズされた西部劇の良いところが詰まった名作。1885 in NEVADA、女もおらず”呑む打つ”が娯楽の小さな町、保安官不在のタイミングで、牧場主が殺され牛が盗まれたとの知らせが入る。血気盛んな牧場主の友人、乗っかっていく酒場の男たち、ただ酒にあずかる男、法廷で裁くべきと長老、考える場を提供する酒場のオーナー、弁は立つ判事、ちょっと怖い判事の家政婦、信頼できない保安官代行、マッチョな軍人と軟弱な息子、ビッグファットママ、唄う黒人、そして二人の旅人、さてどうする?牛追いの途中で昔の女に出会い、怪しい三人組を見つける。夜明けまでの数時間、経過も演出し、クライマックス、手紙で締まる。ここ読むカーターの目を帽子で隠す。創られた時代から赤狩りや世界大戦への参加についても考えるし、現代目線でも最高裁判事の件を思う。冒頭とラストで犬がトボトボ歩く、これもいい。
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