ハシゴダ

ローザス・ダンス・ローザスのハシゴダのレビュー・感想・評価

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言葉ほど全身で生きていないのもあって、透明になってここに理解や共感をするのはなかなか難しいので、どうしても外側のことを考える。
なぜ映画なのか、と言うところでは2章目ラストのエキセントリックな編集に単純に面白さを感じたけれど、最後の方には、劇的な過剰さをフレームが中和してそこにいるよりもそこにいる不思議な感覚がある。
劇の空間と映画の画面で、どちらがどんな時に日常となってしまえるか。を狙う。ミュージカルにはやや近いものがあるけれど、全編ミュージカル、とかとはまた違う。セリフがないのも大きい。ここまで身体性を強調したものは見たことがないし、試してみたい相互作用が、特に夜明け前の踊りの俯瞰のシーンには見られた。
屋根の上をこちらに歩いてくる女性の手の動きにやられた、あの、突然あるみたいな手の動きの不意の官能性にはまいった。
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