ShinMakita

デューン/スーパープレミアム[砂の惑星・特別篇]のShinMakitaのレビュー・感想・評価

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☆デューン公開記念で、昔購入したDVDのレビューを投稿↓


ちなみにオリジナル版、不完全な出来でも私は大好きです。大スクリーンで見た時の迫力は未だ忘れられません。

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遥か未来。人類は惑星間航行を可能にし、宇宙は「皇帝」のもと、各惑星を領土とする大公(貴族)たちに支配されていた。「皇帝」に意見できるのは、宇宙航行を可能にした者たちで結成された「ギルド」だけだ。「ギルド」の者は、惑星アラキスで採取される「香料」無しでは生きられない。つまり、アラキスを統治するものが宇宙経済のキーマンになれるという訳である。

そんな背景のなか(ややこしくてついていきにくいが)、「皇帝」は、貴族アトレイデス公爵にアラキス統治権を認めることになった。アラキスはこれまで、極悪非道な貴族ハルコンネン男爵が治めていたが、「皇帝」がいきなりアトレイデスを指名したためハルコンネンは立腹する。しかしこれは「皇帝」の策略だった。ハルコンネンとアトレイデスを戦わせ、自分より人望を集めつつあるアトレイデス家を壊滅させようというハラだったのだ。そんな「皇帝」の野望に気づいた「ギルド」だったが、何故か静観を決める。それどころか、「アトレイデスを殺すなら、その息子ポールも確実に始末しろ」と指示するのだった。なぜなら「ギルド」らに伝わる予言によると、ポール・アトレイデスこそが惑星アラキスの民フレメンを解放し「香料」を始末する救世主だと思われたからだ。

こうして、運命の歯車が回り始め、アトレイデス家とハルコンネン家の熾烈な争いが幕を開けるのだった・・・


豪華なキャストと当時としては最高のSFXを駆使して製作された、デビッド・リンチのカルトSF大作「デューン 砂の惑星」。しかし公開版はズタボロにカットされまくり、リンチ本人も「ストーリーが全く理解できない」と豪語。そんな埋もれた珍作を、1988年TV会社のMCAが編集し、説明部分も付け加え(冒頭の背景説明シークエンス)二夜連続のTVドラマとして放映した。これが今回鑑賞したDVDである。放映前、MCAに完成品をみせられたリンチは出来に激怒し、自分の名をクレジットから外すよう要求。その結果、名匠スミシー監督のフィルモグラフィーに新たな作品が加わった、という次第。

で、その出来はいかに・・・というと、もう笑うしかないんですよ本当に(笑)。イマドキ、戦隊モノでも使わないようなへったくそな絵で延々解説された後、一気に難解なリンチワールドに投げ出され、違和感の残る編集の連続で観客をおいてけぼりにした挙句、TOTOの勇壮な音楽だけが耳に残って、いつの間にか終わってる3時間。口じゃ説明できないくらい酷い作品なのです。あまりに酷いので評価は70点(笑)。これは捨てるのもったいない!!
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