29球Agent

スライドの29球Agentのレビュー・感想・評価

スライド(2004年製作の映画)
2.5
食料品店で恋人の弁護士ヒューイを射殺された影響で、精神疾患が酷くなる一方のソフィーは短大の講義中、スライド写真の中にあの事件を写したスライドを見つけてしまう。
なぜ事件のスライド写真が存在するのか?
誰が何の目的で撮影したのか?

非常にミステリアスな展開が待ち受けるかと思いきや、何の事は無い精神疾患を抱えている彼女の身に実際に食料品店で起こったのはどれなのかを<本編><否定><絶望><受容>(ご大層な副題がついてますがw)の4回に分けて見せていくだけです。
例えば死んだのは彼女になっていたり、実は二人とも生き残っていたり、4つの映像でそれぞれ異なる顛末となります。

似たような趣旨でその場に居合わせた異なる人物の視点で同じ場面を何回も繰り返し描く『バンテージポイント』『11:14』なら一片のパズルをあてはめていき最後に絵になる面白さがあるんですが、本作は同じ人間が経験したのは果たしてどれか?もしくは徐々に記憶を取り戻して行くのに4回も繰り返したのか?正直答えはわかりませんw

4つの異なる映像に真実が含まれているのか、それともラストの顛末を素直に受け止めれば事件後の映像も全て死ぬ間際に観た彼女の幻だったのか、人それぞれ異なる結論が出そうですが、出たところで面白さが増す作品じゃないですけどね。
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