猿山リム

尻怪獣アスラの猿山リムのレビュー・感想・評価

尻怪獣アスラ(2004年製作の映画)
5.0
 11月12日は、「いいひっぷ」の日という語呂合わせで、お尻の日らしい。
 ということで、お尻映画を鑑賞しようと・・・本当は、ヒップの日だから、もっと綺麗なお尻にすべきとは思ったが、尻は尻でもアスの尻。

 原題は「RECTUMA」で、意味合い的には「直腸ちゃん」ぐらいな感じらしい。
 普段適当な邦題をつける日本のスタッフにイラッと来ることが多いけれど、この邦題は素晴らしい。
 尻怪獣!これがシリマルダシ以外にも存在すると言うだけでわくわくするじゃないか。
 ・・・や、まぁ映画内の怪獣は尻だけの存在だからケツだけ星人の方が近いヴィジュアルかもしれないけど。
 
 尻を英語でアス。
 コレに怪獣を指名接尾語のラをつけて「アスラ」。
 カテドラルの最下層にいるカオスの大ボス、「天魔アスラおう」なワケだ。

 主人公は妻とメキシコ旅行中に海岸で(こっそり)カエルにレイプされて尻を痛める。
 日本人の尻医者ワンサムサキの荒治療を受けるも、術後の警告をジョークと思い無視したため、尻が身体から離れ、怪獣化してしまう。

 荒唐無稽な話を、無理にまとめず・・・っていうか、破綻するほど込み入った話がないのが素晴らしい。
 こんな出鱈目な作品なのに、細々した変な部分はないんだ。
 でっかいバカを放り込んで、それを変に正当化せず、バカのままバカにバカバカしく展開するから破綻しないしそもそも破綻しかしていない。

 低予算映画というのがあるが、この映画の低予算ぷりもすさまじい物があるようにかんじる。
 それをプロが仕上げた怪作。
 全く予算がなくて大変だったぜ、予算がなくてなくて・・・コレしか残らなかった・・・と、最低限の低予算を余らせて作ったような手抜き作品に、色々突き抜けてブラボー。
※註:メイキングとかないのであくまでわたしの勝手な想像です。
 資料映像的な物で誤魔化したようなシーンも多く、手抜きっぷりがすさまじく何周も回って面白く感じた。
 ・・・だから、周り加減によっては、最低映画と思う人もいよう。
 思いっきり人を選ぶ映画。

 モスラの替え歌っぽいレベルでそのまんまの小美人の歌も大笑いだし。
 もうね、究極的に安上がりなバカを堪能したいときにオススメ。
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