このレビューはネタバレを含みます
POPな音楽に彩られたラストが、さらに絶望的な気持ちになる...。
いつも助けてくれてた隣人の老人シャイツさん(大好き)を見捨てて逃げたのはショックだったな。
愛に飢えてたブルーノが語る施設の辛い話とか、本人の経験談なのかな...。(伝記的要素もあるとの事で)
壮絶な人生であったブルーノ.Sの独特すぎる佇まいと存在感は、痛々しいけれど引き込まれる。
恋人に裏切られ、トレーラーハウスも競売にかけられ(競りの掛け声!)、車もイカれちまって失うものが何も無くなったブルーノは、「小人の饗宴」のように車をグルグル走行させ、ゲームセンターで狂ったようにニワトリを踊らせ、勝手にリフトを動かし持ち込んだ猟銃で自らを...。
ずっと観たかった、イアン・カーティスが首を吊る前に観ていたという本作。妻と愛人の狭間で苦悩するそれが、ブルーノと共鳴しちゃったのかな...。
2024-191