脳内金魚

郵便配達は二度ベルを鳴らすの脳内金魚のネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

1981年版よりこちらの方が人物造形がきちんとしており面白かった。

ウーマンリブがあったとしても、81年とてまだまだ男性優位であることに変わりはないだろう。だが、よりこちらの時代の方が男性優位であったであろうことを考えると、一見ファムファタルのように見えるコーラだが、実は男の呪縛からは逃れられなかった悲哀を感じた。そう捉えると、ラストシーンでフランクが「コーラが自分の命で償った」から、自分も(コーラの命を)自分の命で償うというのが、ある種コーラの一矢報いたようで皮肉。81年版を見てからこちらを見ると、前者が男女の愛憎というより、「肉欲」ばかりに焦点が当たっている気がして、なんだかなぁという感じ。
実は81年版に関しては、「ジェシカ・ラングの体当たりのラブシーンしか見所がない」という話を聞いたことがあるのだが、それだと本当に単なる「女性性の消費」であり、作品性とは全く別次元のことだよなと思え、なおさら「なんだかなぁ」である。

総じてわたしはこちらの方が好みだが、ちょっとラストは意味が分からなかったので、あとで考察サイトでも覗いてみようと思う。あとラストシーンの差は、どちらが原作準拠なのだろうか?
脳内金魚

脳内金魚